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五重塔の彩色年代を確認

「寛保二年 彩色成就」

 妙成寺の五重塔が創建当初は白木の建造物であり、彩色は建立から約120年後に施されたとみられることが、寺の文化財調査委員会古文書班の調査で分かりました。同寺関連の文書から1742(寛保2)年に五重塔の彩色が完成した、との記述を確認したのです。

 羽咋市と北國総合研究所が昨年9月から行った彩色調査では、塔の外観に赤茶色と、だいだい色がかった鉛丹の彩色が確認され、二つの時代の彩色が混在していることが分かっていました。

 その彩色の年代については特定されていませんでしたが、今回、古文書班の調査で、同寺文書「妙成寺諸事抜書」(日蓮宗妙泰寺所蔵)に「彩色成就」が寛保2年との記述を確認したのです。彩色が施された年代をはじめて文献で裏付けた格好です。