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五重塔内部に小鳥の絵

五重塔内部を調査する建築班メンバー
小鳥の絵の落書き(麓教授提供)

 妙成寺文化財調査の建築班はこのほど、今年度5回目の五重塔の実測調査をしました。建築班リーダーの麓和善名古屋工大大学院教授や名古屋工大学生らが参加し、塔の内部構造のほか、三十番神堂拝殿も調査しました。

 これまでの五重塔の内部調査では、江戸期に描かれたとみられる小鳥の絵や「享保」という年号などの落書きを確認しました。天地が逆さまになっている小鳥の絵は約400年前に塔の建築に携わった大工が残したものとみられます。建立当初の大工が部材を組み立てる前に描き、組み立てる際に逆さまになったとみられます。享保という文字は約290年前の参拝者が残したとみられ、いずれも塔の歴史を伝える史料となります。  

 麓教授は「落書きといえども、300~400年程前のものとなると貴重だ」と話しています。