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相輪、17世紀半ば新調か 基礎部に「正保四年」の銘

「正保四年」の銘が確認された露盤と、解読された文字(麓教授提供)

 妙成寺の国宝指定を目指す同寺文化財調査委員会の建築班リーダーである麓和善名工大大学院教授は、寺院のシンボルで国の重要文化財、五重塔の頂上部に立つ青銅製の飾り「相輪」に記された「正保四年」(1647年)の銘を確認しました。塔の頂上部に突き出す相輪を支える基礎部分「露盤」に「正保四年十月十日」との記載があり、麓教授は大工とみられる2人の名前も確かめました。江戸時代初期の塔の建立から約30年後に新調された可能性があり、調査委員会は修理の変遷を解明する糸口の一つとしています。