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江戸中期の古文書「類聚雑記」発見

江戸中期の寺の様子がわかる「類聚雑記」と中尾名誉教授

 江戸時代中期に、妙成寺の運営について、時の貫首が記した古文書「類聚雑記」の一部が、金沢市内の古書店で見つかりました。立正大学の中尾堯名誉教授が読んだところ、加賀藩からの問い合わせにどのように答えたかなどを記しており、当時、寺がどのように物事を処理していたかが分かる貴重な文書であることがわかりました。

 この「類聚雑記」は、「第二十一番」と記してあり、天明8年(1788年)に日珠がまとめたものです。障子の張り替えを誰に依頼して、紙やはけの代金がいくらだったかなど、生活に密着したものから、加賀藩内で勢力を伸ばしはじめた他の信仰に対する警戒感なども詳しく記されていました。  また、妙成寺の成り立ちや五重塔、三十番神堂の建立についても、これ以前の古い文書に記されていたことを、抜き出して改めて記録してありました。

 中尾名誉教授によると、日蓮宗を研究している者にとっては、「非常におもしろい」文書だそうです。文書の発見は2016年2月18日の北國新聞でも紹介されています。