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五重塔の彩色調査本格化
調査は北斎画復元チームの山内さん
羽咋市と北國総合研究所は妙成寺五重塔の彩色調査のため、はがれ落ちた塗料片の採取を行いました。委託を受けた天野山文化遺産研究所(大阪府河内長野市)が使われた絵の具の種類などを分析し、塔が本来、どのような色だったのか、いつごろ塗られたかを明らかにしていきます。
塗料の採取は塔の外装など数カ所で行われました。塔内部初層では、同研究所の山内章代表がはしごを使い、高さ約3メートルにある天女などが彫られた四天柱間の装飾からはがれた、微量の塗料をはけで集めました。調査結果は来年1月までにまとめる予定で、将来の整備に役立てます。
今回、五重塔の彩色調査を行った山内さんは、11月に放送されたNHKドキュメンタリー「ロスト北斎」で、モノクロ写真でしか残っていなかった葛飾北斎の「幻の傑作」を、原寸大で復元するプロジェクトに挑んだメンバーの一人です。番組でも、繊細な色を再現するため、葛藤を繰り返しながら取り組む姿が紹介されていました。
山内さんが復元した北斎の名画は、東京にオープンした「すみだ北斎美術館」に展示されています。