更新ニュース
国宝指定への機運高める
コスモアイルでシンポジウム
シンポジウム「妙成寺の美力と不思議」は18日、羽咋市のコスモアイル羽咋で開かれ、参加した約160人が国重要文化財の建物10棟を有する妙成寺の価値に理解を深め、国宝指定に向けて機運を高めました。
最初に、山辺芳宣羽咋市長が「妙成寺の素晴らしい価値を再認識してほしい」、駒野日高貫首が「国宝化という悲願に向け、寺としても全身全霊で協力していく」とあいさつしました。
基調講演で伊東龍一熊本大教授が青井阿蘇神社(熊本県)の5棟が08年に国宝指定を受けるまでの経緯を紹介した後、東四柳史明金沢学院大名誉教授がコーディネーターを務め、伊東教授と櫻井敏雄和歌山県文化財センター理事長、麓和善名工大大学院教授、山内章天野山文化遺産研究所代表がパネル討論しました。
櫻井氏は、日蓮宗の寺院の中でも特徴的な五重塔は、はやり寿福院の存在があってのことであろうと話し、麓氏は、主要3堂の工法に少しずつ違いがあることを紹介しました。山内氏は、ある時期の伽藍が極彩色だった可能性を指摘し、五重塔には鉛丹とべんがらという2種類の赤系の色があることから塗り直したと思われると紹介しました。