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妙成寺の独自性と秀逸性を追求

文化財調査委員会が本格始動

 妙成寺の文化財調査委員会は2日、今年度から3年間にわたる学術調査を本格的にスタートさせました。妙成寺で開かれた今年度初会合で、委員らは調査を通じて寺の独自性と秀逸性を追求するとともに、国宝化を目指して建築や埋蔵文化財などの5分野が連携していくことを申し合わせました。

 駒野日高貫首は「本来、妙成寺が持っている文化財としての真価を調査によって究めていただき、石川県に建造物の国宝という悲願を実現させたい」とあいさつし、中村利則委員長(京都造形芸術大教授)は、国宝化を見据え、委員会内に設置された建築、埋蔵文化財、庭園、古文書、仏像絵画・仏具の5班が連携する必要性を強調しました。

 29年度の調査では、建築班が五重塔の実測調査を行うほか、他諸堂の実測図面を入手しながら、屋根裏や床下の調査なども並行して実施する方針であることが説明されました。

 埋蔵文化財班は7回程度境内地や周辺地域の実地調査で中世の遺構を探すこととし、庭園班は県の名称である庭園を実測し、庭園修復計画を策定する方針を示しました。